うるしじさいしきそうみこし(たまよりひめのみことじんじゃのみこし)
漆地彩色装神輿(玉依比売命神社の神輿)
- 指定区分
- 市指定有形文化財
- 地区
- 松代
- 所在
- 長野市松代町東条
- 年代
- 江戸時代前期(17世紀後半)
- 指定等年月日
- 平成10年8月1日
- 地図
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- 解説
- 禅宗様を基本としながらも細部に和様が見られる江戸時代初期の厨子様神輿で、松平忠輝寄進という伝承があり、其の物という確証はないが、その格調、本格的な作行きからして、当時の工芸を物語る貴重なものである。
装飾は、屋根から框までほぼ全面黒漆塗りで、細部は朱漆(弁柄漆)、金箔などで丁寧な装飾が施されている。
中でも注目すべきは、軸部各40×56㎝角の黒漆下地に金箔を押し、朱漆(弁柄漆)で三壁に描かれた図様である。これは左壁に「雲中飛麒麟」、裏壁に「竹林に虎」、右壁に「山中の象」で、虎・麒麟は中国古代の方位(四神)や宇宙観(四霊)をあらわす象徴動物として登場する。
伝来以来想像上の動物であることから表現形態は様々だが、四足を踏ん張り、強く頭を横に向けた竹林に虎の図様は桃山から江戸時代初期の狩野派に盛行した。
また麒麟や象も江戸時代前期の淋派でよく好まれた題材で、格調が高い。
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