指定文化財詳細

もくぞうこんごうりきしりゅうぞう

木造金剛力士立像

指定区分
県宝 
地区
信更 
所在
長野市信更町三水 
年代
鎌倉時代後期 
指定等年月日
昭和37年7月12日
地図

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解説
 長勝寺は三水の小高い場所にあり、眼下に犀川渓谷を見下ろし、遠く安曇・水内の山並みを望む事ができる。
 金剛力士像は寺の入り口の仁王門に安置されている。仁王(金剛力士)は仏法を守護する天神で、阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)が対となり、守護神として寺の門に安置されることが多い。
 像高は阿形が194.5㎝、吽形が197.2㎝。仁王としてはわりあい小型なので寄せ木造りとせず、檜材の一木造りとしている。また玉眼を用いず、彫眼で怒りをたたえた目を刻み出しているので力強さがある。
 両像とも単髻(たんけい)で、阿形は口を開き、左手のひじを曲げ、上方でこぶしをつくって持物(じもつ)を握る形をとり、右手は下げて指を伸ばし、手のひらを下に向けている。
 吽形は口を閉じ、左手を下げてこぶしで物を握る形とし、右手は肘を曲げ、五指を伸ばして開いた手のひらを前に出す。また、左足を前に出して腰を右にひねり、重心を右足にかけて立つ。
 体の動きが少なく重厚な趣があり、裳のひだなど複雑でないのがかえって剛健で、充実した体貌をあらわしている。