こもちまがたま
子持勾玉
- 指定区分
- 市指定有形文化財
- 地区
- 篠ノ井・更北
- 所在
- 長野市小島田町(長野市立博物館)
- 年代
- 古墳時代(前期?)
- 指定等年月日
- 昭和42年11月1日
- 地図
-
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- 解説
- この子持ち勾玉(まがたま)は昭和十三年に東横田の観音寺から、墓地の移転の際発見されたもので、横田神社の社宝となっている。
同地域は10㎞におよぶ千曲川の自然堤防上にあり、弥生時代から平安時代まで営まれた大集落地帯の東端近くに位置している。子持ち勾玉が出土した観音寺遺跡からは、ほかにも古墳時代終末期から平安時代までの遺物が見られる。
指定の勾玉は三つある。滑石(かっせき)製の一号勾玉は長さ8㎝、灰黒色に白い斑点(はんてん)のある石で、「子持ち」の名の由来である突起部が十一個付く。全体に中心点のある円形が彫られているのがこの玉の大きな特徴である。
珪質粘板岩製の二・三号勾玉は、それぞれ8.3㎝と、9.2㎝の大形のものだが、通常の子持ち勾玉といえる。どちらも青緑色で、突起部は二号勾玉に六個、三号勾玉に七個付く。
子持ち勾玉は古墳時代前期の石製品で、呪術(じゅじゅつ)的性格を持つものとされるが、古墳のほか祭祀遺跡からも発見される。おそらく多くの子をつぎつぎに産むという呪力を込めて農作物の豊穣を祈る、農耕祭祀信仰にかかわるものだろう。
このように三つまとまって出土した例は少なく、また、その形も特に美しい優れたものである。
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