遺物詳細

じゅんぽう

巡方

遺跡・地点
南宮遺跡 
出土遺構
L区54号土坑 
時代・時期
平安時代 
地区
篠ノ井 
所在
篠ノ井東福寺・川中島御厨 
調査年度
1993~1996 
報告書
南宮遺跡Ⅱ(第1分冊)
南宮遺跡Ⅱ(第2分冊)
南宮遺跡Ⅱ(第3分冊)
別冊 南宮遺跡Ⅱ
地図

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解説
 古代の役人は腰帯というベルト状の帯を身に着けていました。腰帯には、バックルにあたる鉸具(かこ)と、帯尻につける鉈尾(だび)・半円形の丸鞆(まるとも)・正方形の巡方(じゅんぽう)といった飾具がついています。鉈尾・丸鞆・巡方は、奈良時代には金属製でしたが、平安時代になると石でつくられたものが多くなります。こうした石の飾具をつけた腰帯は特に石帯といいます。
 この巡方は、南長野運動公園建設事業に先立つ南宮遺跡の調査で、54号土坑から見つかりました。一辺約3.0cm、厚さ6mmの蛇紋岩製で石帯の一部です。中心よりやや下に、縦0.55cm、横1.6cmの透かし孔があります。裏面には欠損した左上部も含めて全部で4か所あったと考えられる2孔一対の帯留めの穴が開いています。 

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