かみいけのたいら1ごうふん
上池ノ平1号墳
- 遺跡群
- 地附山古墳群(7基)
- 遺跡番号
- A-111-1
- 種別
- 古墳
- 時代
- 古墳
- 地区
- 長野
- 所在
- 上松
- 調査年度
- 1986
- 報告書
- 地附山古墳群
- 地図
-
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- 解説
- 地附山前方後円墳から東南に100mほど離れた平坦部に立地する円墳です。1955(昭和30)年に米山一政氏によって発掘調査が行われ、合掌形石室を含む3基の石室が存在する稀有な例として知られていました。その後、地附山地すべり災害対策工事に先立って1986(昭和61)年に緊急発掘調査が行われ、その後やむなく破壊されました。
墳丘は、直径約18m、高さ約2mの円墳で、溝を掘って尾根を切断し旧地表面を削り出すことによって相対的な高さを確保しています。3基の埋葬施設は、中央の1号石室が石棺形式の合掌形石室であり、北側の2号石室と南側の3号石室は平天井の箱形石棺で、明確な前後関係は不明なものの1号→3号→2号の順で構築された可能性が想定されています。1・3号石室には構築技術的に横口構造の意識が看取され、土生田純之氏によっていわゆる竪穴系横口式石室の一形態である可能性が指摘されました。
出土遺物は、過去の調査で2号石室から長さ85㎝の刀身が出土している他は、墳丘から出土した20片ほどの円筒埴輪片だけでした。したがって築造時期の推定に関しては積極的な根拠に乏しく、相対的に地附山前方後円墳の直後、との推定しかできません。
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