くりたじょうあと
栗田城跡
- 遺跡群
- 裾花川扇状地遺跡群
- 遺跡番号
- B-204
- 種別
- 城館跡
- 時代
- 中世
- 地区
- 芹田
- 所在
- 栗田(栗田)東番場
- 調査年度
- 1990
1993
1994
2013
- 参考資料
- 発掘された長野2013
- 地図
-
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- 解説
- 栗田城跡は栗田東番場に所在します。鎌倉時代~戦国時代に活躍し、善光寺別当を務めた栗田氏の館であったとされています。日吉神社の本殿がある場所が城館の土塁跡と推定され、それに隣接する公園は大正14年の地形図では池で、城館を囲む堀であったと考えられています。地籍図・地名などの調査により、館の中心である内郭とその南に東西に長い外郭が付属し、堀に囲まれた中世の城館跡と推定されていました。
栗田城跡周辺では今まで5回の発掘調査が行われましたが、そのうち2回は内郭部分、1回は外郭、そして館の北西約1.5km、北北西約6.6kmの地点での調査となりました。外郭と館周辺では小穴群と溝跡が見つかり、北西の調査地点では2号溝から15世紀前半の古瀬戸天目茶碗がほぼ完全な形で出土しています。内郭の調査では中世の竪穴建物と土坑、小穴群が発見されました。中世の竪穴建物は地面を掘り込み床とし、柱や板などで屋根を支える構造です。鎌倉時代以降の東日本に多く見られます。内郭北部では竪穴建物がコの字状に並ぶ様子が見られ、南の調査地点では東西に延びる杭列と整地された痕跡も見つかりました。これらは館の構造を知る上で重要な発見です。
遺跡の年代は14世紀から15世紀前半にかけて、鎌倉時代の終わりから室町時代に当たります。儀式や宴会に使用される使い捨ての土器小皿(カワラケ)がたくさん出土しています。また茶臼や天目茶碗、中国製の青磁や古瀬戸の香炉・花瓶なども出土しており、当時の上級武士のたしなみである茶・香・花をたしなむ生活がうかがえます。
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