あまかざりじょうあと
尼厳城跡
- 遺跡番号
- F-204
- 種別
- 城館跡
- 時代
- 中世
- 地区
- 松代
- 所在
- 松代町東条
- 地図
-
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- 解説
- 松代町東条の尼厳山山頂(標高780m)にある城跡です。これまでに発掘調査等は実施されていませんが、平成12年には『長野市誌』編さん事業に伴い現地踏査が実施され、縄張り図が公表されています。
狭小な山頂部に、主郭を中心に土塁などの防御施設を伴わない複数の曲輪が並ぶ城郭構造となっています。山頂の最も東側に方形の主郭があり、この周囲を曲輪が取り囲んでいます。また、斜面を削って人工的に断崖とした切岸には一部に石積みがみられます。主郭の西方は堀切で遮断しつつ曲輪が配置されますが、切岸は不明瞭で、土塁などの防御施設はありません。山頂の最も西側には大規模な堀切が複雑に掘削されていて、堅土塁を伴うなど主郭側とは構造が異なります。これは武田氏進出以後の改修によると考えられています。
尼厳城は東条氏の要害とされています。武田氏の善光寺平進出に際して真田幸隆らによって攻略されました。その後、松代町西条を本拠としていた西条氏によって普請が行われ、海津城が築城される永禄元~三年(1558~60)までの間、武田氏の善光寺平南部における軍事拠点の役割を担ったと考えられています。
尼厳城跡へはトレッキングコース(尼厳山・奇妙山トレッキングコース)が整備されています。総延長約4km、所要時間(片道)約3時間と急峻な山の頂きにありますが、一度、登ってみてはいかがでしょうか。
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