指定文化財詳細

もくぞうじぞうぼさつりゅうぞう

木造地蔵菩薩立像

指定区分
県宝 
地区
篠ノ井 
所在
長野市篠ノ井塩崎 
年代
鎌倉時代中期~後期 
指定等年月日
平成29年3月16日
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解説
 日本の三長谷(はせ)のひとつに数えられる塩崎の長谷寺は、長谷集落から高い階段を登った山腹にある。登り口の仁王門から千曲川の近くまで数百mに及ぶ参道は、昔の長谷観音の盛時をしのばせる並木が続き、平安朝の面影を残している。
 この像はもとは千曲市桑原の長福寺の本尊だったが、同寺が廃寺となり、同じ真言宗の長谷寺に移されて客仏となったものである。
 像高は80㎝。檜材の寄せ木造りで内刳(ぐ)りが施され、目は玉眼をはめ込む。円頂で、衲衣(のうえ)に袈裟(けさ)をつけ、両腕はそれぞれひじを曲げて、右手には錫杖(しゃくじょう)を握り、左の手のひらに宝珠(ほうじゅ)をささげ持つ。約束通りの姿だが、重心を左足にかけ、右手の錫杖に力を置くところに動きの変化がみられる。
 また、わずかに下を見下ろすような顔は丸く柔和で、慈悲深い表情が印象的である。衣文(えもん)の彫りも浅く穏やかにあらわされている。
 これらの形は鎌倉時代初期に快慶が創始した安阿弥(あんなみ)様(よう)によるものだが、衲衣(のうえ)の襟下や腕から垂れ下がる袖の反転などに中国の宋朝様式がみられ、鎌倉時代中葉にかかる作と思われる。