指定文化財詳細

まつしろやきこれくしょん

松代焼コレクション

指定区分
市指定有形民俗文化財 
地区
松代 
所在
長野市松代町松代(真田宝物館) 
年代
明和年中(1764~1771年)~ 
指定等年月日
昭和47年3月1日
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解説
 松代焼は生活に必要な実用品として生産されたもので、松代町を中心に東北信地方の家庭に多く保存されている。
 松代焼は生産された時代により、天王山焼・寺尾焼・荒神町焼・代官町焼(岩下窯・原窯)に大別され、それぞれの特色をもつが、唐津・瀬戸・信楽(しがらき)・常滑(とこなめ)焼の影響が多分にうかがえる。
 しかし、松代焼の大きな特徴は、どれも日常使用される実用品であることから、丈夫で長持ちすることを主眼に作られたことである。
 もっとも古いのは天王山焼で、明和年代(1764~1771)に登り窯が築かれ、「しめやき」として焼かれた。土質は黒または鉄色をおび、釉薬(ゆうやく)(うわぐすり)はほんの飾りとして使われているだけである。寺尾焼は寛政年代(1789~1800)からで、厚手物から薄手物となり、赤褐色や青色の釉薬を厚くかけている。荒神町焼はこの技術を受け継いだものだがさらに繊細になる。代官町の岩下窯は天保年代(1830~1843)に藩士岩下清周が築いたもので、おもに茶道具や置物など風流なものが焼かれた。また、明治初年から大正初期までの原窯では、家庭雑器や製糸工場の用具が生産された。
 指定のコレクションでは124点で、徳利・瓶子(へいし)・甕(かめ)・茶碗(わん)・壺などから風炉・香炉まで、各窯のさまざまな焼き物が集められている。