指定文化財詳細

りきゅうどうさかいけじゅうたく

利久堂酒井家住宅

指定区分
国登録有形文化財 
地区
芹田 
所在
長野市川合新田 
年代
明治20年頃(1887) 
指定等年月日
平成13年12月4日
地図

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解説
 利久堂酒井家住宅は当初、江戸時代に川合新田村を開いた旧家・北村家の屋敷として明治20年頃(1887)に建てられた。
 昭和57年に利久堂酒井家が買い取り、現在に至っている。

利久堂酒井家住宅-主屋
 旧家であり、明治以来医院を開業した北村家の主屋として建設。越屋根を頂く養蚕農家の外観で、正面中央に式台玄関を構え、背面には隠居部屋等を突出させている。上手端中央に主座敷を置いて表裏に入側を設け、土間部下手側に診療所と待合室を設けるなど変形間取りを持つ。

利久堂酒井家住宅-長屋門
 主屋の南方に間口約25m規模の東西棟、切妻造、桟瓦葺きの長屋門を置く。
 西側部分の屋根は一段高く、東側部分が低く段違いになっており、門構えは西側部分の東端にあって大きく重厚な門扉を内に開く。

利久堂酒井家住宅-土蔵
 主屋の西北方に建つ。南北棟、切妻造、桟瓦葺き、平入の二階建て土蔵で、桁行5間半、梁間2間半の規模を有する。切妻面に架けた下屋を東前方に延ばして北口門を設けるほか、東面には鉄造仕様の庇を架けて蔵前をとる。内部は2階とし、道具蔵として使用された。

利久堂酒井家住宅-味噌蔵
 主屋の北西方、土蔵の南に接して建つ。南北棟、切妻造、桟瓦葺き、平入の土蔵で、内部は2階とし、1階は床をはらずに土間とし味噌蔵として使用する。桁行2間、梁間2間半と小規模であるが、開口部の枠取りなどは丁寧な造りで重厚な趣を感じさせる。

利久堂酒井家住宅-庭塀
 主屋玄関上手脇から南の長屋門方に延びる屋根付き塀で、長屋門手前で東に折れ曲がり、座敷庭を区画する。中間に一段棟を高くした中門を開く。塀の玄関側の面は土屏風の仕上げとし、座敷庭側の面は真壁造風として3間毎に石柱と鉄棒による控えをとる。