指定文化財詳細

こばやしけじゅうたく しゅおく、きたぐら(みそぐら・ぶんこぐら)、せいもん、くんじょうぐら

小林家住宅 主屋、北蔵(味噌蔵・文庫蔵)、正門、燻蒸蔵

指定区分
国登録有形文化財 
地区
更北 
所在
長野市稲里町田牧 
年代
主屋(明治37年)、北蔵・正門(明治初期)、燻蒸蔵(明治初期) 
指定等年月日
平成11年9月7日
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解説
小林家住宅主屋
 犀川沿い川中島地方の穀倉地として栄えた地区の元庄屋の邸宅で、明治37年に建造された。瓦葺き入母屋造の2階建て大規模農家で、南面正面に入母屋造の式台玄関を付けた重厚な構えをとる。内部は西側を土間、東側を6間とし、各部屋それぞれに意匠を凝らした造りとする。

小林家住宅北蔵(味噌蔵・文庫蔵)
 明治中期に建造されたもので、主屋の背後に位置し、蔵前を共有して東に南北棟、瓦葺き切妻屋根の文庫蔵を、西に東西棟、瓦葺き切妻屋根の味噌蔵を建てる。
 文庫蔵は桁行2間半梁間2間、味噌蔵は桁行5間梁間2間半の規模で、棟の向きに加えて、味噌蔵を置屋根形式として変化をもたせている。

小林家住宅正門
 明治中期に建造されたもので、主屋式台玄関の南方、やや西寄りに開かれた瓦葺、薬医門形式の表門で、東側に燻蒸蔵を配置する。道路からは20mほど退いた位置に建てられ、門前には3列の石畳を敷いて庄屋屋敷に相応しい奥行き感のあるアプローチ空間を作りだしている。

小林家住宅燻蒸蔵
 明治中期に建造されたもので、正門の東側に接して建ち、正門西側の土塀とともに門構えを構成する鉄板葺、寄棟屋根の小規模土蔵。南門は土塀と同様の亀甲石積の上に建ち、腰を板張りとする閉鎖的な土蔵であるが、軒回りは水平線を強調した洋風の造りとする点に特徴がある。

 小林家住宅は長野市で第2番目の登録文化財で、平成10年(1998)の長野オリンピックの際、ドイツ・チューリンゲン州のスポーツ応援団が宿泊し、交流を深めた。現在は一室をメモリアルルームとし、建物を一般に公開している。