かしわばちじょうあと
柏鉢城跡
- 指定区分
- 市指定記念物
- 地区
- 中条
- 所在
- 長野市中条御山里
- 年代
- 戦国時代
- 指定等年月日
- 平成22年1月1日
- 地図
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- 解説
- 柏鉢城は、虫倉山の西尾根に沿って構築された小規模な山城部分とその直下の屋敷群部分、それを囲む土塁部分からなる総構えの城です。指定されているのは山城の部分です。柏鉢城跡は山頂にあって本郭は平坦で、東西50m南北10~15m。東下に東西10m南北約10~6mの箕状の一郭があり、さらにその東下に三日月形の段郭があります。本郭の西端には一種の桝形式の窪地があります。本郭の西に幅広い堀切があって、西の尾根を隔てています。堀切の南東には岩石を掘って、溜め水とした、いわゆる「水の手」があります。城郭の南、北は断崖となっていて要害堅固です。本城の構築の年次は明らかではないが、徳川林政史研究所所蔵の古案集によれば、弘治4年(1558)以前に構築し、越後の上杉氏に備え、非常の際の籠城衆を定めたことが記されている。武田氏が構築したものと考えられる。但し、規模が甚だ簡単で、防御施設が見受けられないのは、永年使用ではなく、越後方が戸隠方面から土尻川流域への侵入に対し、防御の備えとして設けたものと考えられています。柏鉢城が史料にその名が明記され、一時的であっても武田氏の重要防御地点となったことは、当時の武田氏の水内郡西部の経営を知る上で貴重な指標となるものです。