13ごうみぞあと
13号溝跡
- 遺跡・地点
- 松代城跡
- 時代・時期
- 近世
- 地区
- 松代
- 所在
- 松代町松代(殿町)殿町城跡
- 調査年度
- 1992~1994
- 報告書
- 松代城跡
- 地図
-
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- 解説
- 松代城跡の西を流れる神田川の改修事業に伴い平成5~6年(1993~1994)に調査が行われました。松代城は甲斐武田氏の北信濃進出の拠点として、永禄3年(1560)頃に築城され、北に接する千曲川を堀として利用した平城です。溝は松代城の南西隅に位置し、水除け土手を挟んで西側には百間堀が流れていました。幅約9.5~12.2m、深さ約1.7~2.4m、溝の壁には土留めの木杭が多数打ち込まれていました。溝内部からは江戸時代~近代の陶磁器や弥生時代の甕、古墳時代の土器、平安時代の瓦塔の破片も出土しました。
溝が囲んでいる花の丸は享保2年(1717)の火災後藩主の居宅となったりしましたが、明和7年(1770)には御殿の普請が本格的に完了し、以後藩主の政務・居住の場、花の丸御殿となりました。溝の土の堆積から寛保2年(1742)の戌の満水の洪水層とその上に整地層が確認され、洪水の後に花の丸の整地が行われたことがわかり、文書に残る花の丸御殿の普請の記録と合致しました。