遺跡群詳細

くわねいよろいづかこふんぐん(7き)

桑根井鎧塚古墳群(7基)

遺跡番号
F-108-60 
種別
古墳 
時代
古墳 
地区
松代 
地図

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解説
 松代町豊栄の桑根井集落のある扇状地上畑地内の古墳を範囲とし、牧内古墳群とは藤沢川で、平林古墳群とは地形的に分けられています。桑根井空塚古墳、久保古墳、前山古墳、鎧塚1~7号古墳、観音塚古墳が含まれ、計13基ほどの古墳が存在します。
 桑根井鎧塚1~7号古墳は平成8年(1996)に長野南農協による宅地造成事業にともない長野市埋蔵文化財センターが発掘調査を実施しました。開発予定地内には古墳5基とヤックラ6基が存在しましたが、保護協議の結果保存状態の良い3基は公園内に取り込んで現状保存することになり、このうち第1期造成分として仮4号古墳の全面発掘調査と仮1号古墳の保存にともなう破壊範囲の確認調査を実施しました。全壊の仮5号古墳は石室構築材が散乱する程度の痕跡のみで、外護列石などの検出も不可能でした。仮4号古墳は全壊寸前の横穴式石室で、側壁基底石の一部が残存していたにすぎず、直径8m前後の円墳と推定されます。仮1号古墳でも横穴式石室の入口を確認し、外護列石・内廻り石垣列を検出しました。直径15m、現存高2mの積石塚古墳で、墳丘内部は土石混合としていました。両古墳とも出土遺物は7世紀末から8世紀初頭の土師器・須恵器の土器類のみで、埴輪や鉄製品などは出土していません。現状保存する仮1号古墳は土嚢・保護シートなどによって埋め戻し、積石墳丘を良質土と芝で覆い公園内の築山として保存してあります。
 観音塚古墳は『更級埴科地方誌』で紹介されている皆神山南麓の扇状地上に位置していた古墳で、現在は完全に削平され痕跡すらとどめていませんが、直径18mの積石塚古墳とされています。当時の土地所有者柳沢伝治氏により明治8年(1875)に発掘され、六鈴鏡1面・勾玉8・切子玉3・耳環9・丸玉7・ガラス小玉20・鉄鐔1・鉄鏃12・雲珠1・辻金具3・轡1・甲冑破片数片などが出土したらしいのですが、一部散逸、一部東京国立博物館にあると伝えられています。
 

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