3じめん15ごうじゅうきょあと
3次面15号住居跡
- 遺跡・地点
- 松原遺跡
- 時代・時期
- 弥生時代
- 地区
- 松代
- 所在
- 松代町東寺尾 松原西・松原東
- 調査年度
- 1990
- 報告書
- 松原遺跡
- 地図
-
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- 解説
- 長野南農業協同組合集出荷場施設建設に先立ち、平成2年度に約2,100㎡を発掘調査しました。千曲川と蛭川の氾濫原に位置する自然堤防上にある遺跡で、地表下約80㎝で第1次遺構検出面(平安時代中頃)、約1.2mで第2次遺構検出面(奈良時代末~平安時代前期)、約1.8mで第3次遺構検出面(弥生時代中期)の調査を実施しました。
弥生時代中期と考えられる3次面では、竪穴住居26軒のほか、平地住居と考えられる環状溝跡13基、土坑・小穴・溝跡・河川跡・性格不明遺構などが検出されました。このうち調査区のほぼ中央部に位置する15号住居跡は、直径約5.5mを測る円形プランを呈しています。検出面から床面の深さは約35㎝で、床面からは2か所の支柱穴と6か所の主柱穴を確認しました。中央部に浅い掘り込み炉が設けられており、床面には炭化物が広範囲に分布していました。
出土遺物は土器と石器で、出土量はそれほど多くありません。壁際の床面からは打製石鏃(報告書89ページ第108図27)と扁平片刃石斧(報告書89ページ第108図27)が重なり合った状態で出土しました。この石鏃は珪質頁岩製で、形態的に東海地方との関連性がうかがえる貴重な資料です。