遺物詳細

ばぐ(くつわ)

馬具(轡)

遺跡群
湯谷東古墳群(7基) 
遺跡・地点
湯谷1号墳 
時代・時期
古墳時代 
地区
長野 
所在
上松(湯谷) 
調査年度
1973 
報告書
湯谷古墳群・長礼山古墳群・駒沢新町遺跡
地図

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解説
 湯谷1号墳の横穴式石室の玄室内からは3点の轡(くつわ)が出土しています。小型矩形立聞環状鏡板付轡(こがたくけいたちぎぎかんじょうかがみいたつきくつわ)と呼ばれる轡が1点、大型矩形立聞環状鏡板付轡(おおがたくけいたちぎぎかんじょうかがみいたつきくつわ)と呼ばれる轡が2点です。このうち、小型矩形立聞環状鏡板付轡が型式的に古く初葬(六世紀後半)に、2点の大型矩形立聞環状鏡板付轡が追葬(六世紀末から七世紀前半)に伴うと考えられています。また、2点の大型矩形立聞環状鏡板付轡のうち1点は全国に分布がみられるオーソドックスな形の広域流通品ですが、もう1点は鏡板がつぶれた楕円形を呈し、北信地域での在地生産の可能性が指摘されています。このように、横穴式石室内に副葬された3点の轡はそれぞれ副葬された時期や入手に関わる経路が異なるものと考えられ、馬具の流通や湯谷1号墳の被葬者を考える上で、非常に注目されます。 

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