- 解説
- 作者は山浦清麿で、表に「源清麿」、裏に「弘化丁未年二月日 依鳥居正意好造之」と銘記がある。
刀長28.0㎝、元身幅2.95㎝、反り0.4㎝。おそらく造り、鎬(しのぎ)造りの庵棟(いおりむね)で、地金の小板目肌(こいためはだ)は柾(まさ)がかり、冴える。刃文は互(ぐ)の目(め)乱れで小沸(こにえ)よくつき、匂(にお)いが深い。金筋は流砂がかかって同様に冴える。また、茎(なかご)(中心)は棟小肉、鑢(やすり)目は勝手下がり、尻は栗尻(鑢切り)とする。
清麿は山浦真雄の弟で、初め正行と称し、長じて環といい、弘化三年(1846)、清麿と改名した。この短刀は弘化四年の作で、清麿三十二歳のもっとも油ののった年代だった。互の目乱れの華麗な刃文、これを鮮やかに浮かび上がらせている強靱(きょうじん)な地鉄は見事に冴え、優れた作品である。
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短刀 |
短刀 銘吉光 |
刀 無銘(三原の刀) |
太刀 (銘:為窪田清音君山浦環源清麿製 弘化丙午年八月日) |
大太刀 (青江)銘備中国住人□□ 延文六年二月日 |
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