指定文化財詳細

みはらやしょうてんてんぽ

三原屋商店店舗・北蔵・中蔵・東蔵・南蔵・西蔵

指定区分
国登録有形文化財 
地区
長野 
所在
長野市大字長野桜枝町 
年代
明治5年(店舗・北蔵)~明治10年頃(中蔵・東蔵・南蔵・西蔵) 
指定等年月日
平成15年4月8日
地図

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解説
 三原屋商店は明治初期より主に醤油味噌醸造業を営んでいる。文化財登録された6つの土蔵造の建造物は善光寺周辺の商家の歴史的景観を現在に伝えている。

●三原屋商店・店舗
 店舗は「大町道」と「うちわや小路」との交差点西南角地に建つ。間口3間半規模、東西に建つ片寄棟造の2階建店蔵の奥に南北に建つ2階建土蔵を繋げた形状で、明治5年頃に建てられた。入口を大きく採り、腰を瓦平積、軒を出桁(だしげた)造風とし、隣接の海鼠(なまこ)壁の土蔵と対照的な表構えとしている。

●三原屋商店・北蔵
 店舗の西に隣接して南北に建つ。明治5年頃に建てられた。桁行(けたゆき)5間半梁間(はりま)2間半の2階建て土蔵で、内部は南北2室に分け、東面に2戸の入口を開ける。大町道側の北妻面は下屋部を海鼠壁仕上げとして街路景観を整えるとともに、窓を高い位置に開け3階建の様に見せている。

●三原屋商店・中蔵
 店舗南方に位置し、東面を「うちわや小路」に見せて建つ。明治10年頃に建てられた。桁行5間は梁間4間規模の2階建て土蔵に桁行3間半梁間2間、東西棟、寄棟(よせむね)造の3階部を載せ、南面で東蔵に連絡する店舗裏口部の海鼠壁東面に連なっている。小路沿い土蔵群景観に欠くことのできない存在である。

● 三原屋商店・東蔵
 中蔵の南面に接して南北に建つ。明治10年頃に建てられた。桁行10間梁間4間規模、桟瓦(さんがわら)葺、切妻(きりづま)造の長大な2階建醤油醸造蔵で、南妻面には重厚な観音扉をもつ窓を左右対称に配置する。

●三原屋商店・南蔵
 屋敷地南方、住居部との境界際に位置し、東蔵と西蔵に挟まれて建つ。明治10年頃に建てられた。桁行5間梁間2間半規模、東西棟、桟瓦葺、切妻造の2階建土蔵で、もとは東半を麹室に充てる。平側南面のほぼ中央に出入口を設け、中庭側への物資の搬入にも重要な役割を果たしている。

●三原屋商店・西蔵
 南蔵の西方、屋敷地西辺沿いに位置し南北棟で建つ。明治10年頃に建てられた。桁行6間梁間2間半規模、桟瓦葺、切妻造の2階建土蔵で、平側東面のほぼ中央に出入口をとり、2階には南蔵との連絡口を設ける。醸造場南部土蔵群を構成する主要素の1つで、味噌貯蔵庫として使用されている。