どせいいんしょう むねきよ
土製印章「宗清」
- 遺跡・地点
- 南宮遺跡
- 出土遺構
- L区151号住居跡
- 時代・時期
- 平安時代
- 地区
- 篠ノ井
- 所在
- 篠ノ井東福寺・川中島御厨
- 調査年度
- 1993~1996
- 地図
-
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- 解説
- 南長野運動公園建設に先立って、平成5年(1993)に実施された発掘調査の際、竪穴住居跡(L区151号住居跡)から発見されました。
土でつくられた印章で、高さは3.1cm、印面は縦3.0cm、横3.1cmです。持ち手部分の左右に粘土紐を貼り付けて渦状の模様をつけています。印面の文字は「宗清」とみられ、時期は同じ遺構から出土した土器の様子から10世紀前半と考えられます。
印章はもともと役所の公務に用いられたもので、郡印や郷印などがあります。このような役所などの行政施設で使用される印章を官印と呼び、それに対して家印や個人印などを私印と呼びます。私印は拠点的集落から出土する例が多く、地方の有力者が支配を拡大しつつ地方行政の一端をも担うようになったことを象徴するものと考えられています。
土製印章が出土した南宮遺跡では、1000軒を越える竪穴住居跡が見つかっているほか、高級食器である緑釉陶器も大量に出土していることから、古代の拠点的集落であったと考えられます。この土製印章は、こうした拠点的集落の有力者が所有していた私印である可能性が考えられます。
また土製の印章は、長野県内でもほかに例がなく、長野県の古代を考える貴重な資料です。
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