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銅造釈迦涅槃像
- 指定区分
- 重要文化財
- 地区
- 長野
- 所在
- 長野市大字長野元善町
- 年代
- 鎌倉時代末期
- 指定等年月日
- 明治39年4月14日
- 地図
-
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- 解説
- 善光寺仁王門北の元善町の中ほどを右に入ると、俗に釈迦堂というお堂がある。銅造釈迦(しゃか)涅槃(ねはん)像はこのお堂に安置されている。
像は全長166㎝。頭を北にし、西を向いて横たわり、右腕のひじを曲げて右手で頭を支えている。これは釈迦入滅(にゅうめつ)(涅槃=死)の姿を示すものである。
その面貌(めんぼう)や衣文(①えもん)の各所に木彫りの刀痕(とうこん)を感じさせるところがあり、木彫り像を原型として彫像したものと考えられる。また、わずかに木質で充填(じゅうてん)補修している部分がある。
この像の螺髪(②らほつ)は丸く高く、しかも大粒で、髪際(③はつさい)が著しく波形をなし、顔が長めであるのは印象的である。衣文は部分的に彫り込みが深く稜(りょう)を高くしているが、形式化されていて鎌倉時代末期に近いものであることが知られる。
釈迦涅槃図は古くから数多く作られているが、彫刻で等身大の大きな像はまれであり、しかも銅造というのはこの釈迦堂のものただひとつである。
なお、この像は、近世善光寺造営の資金を得るため、しばしば三都(江戸・京都・大坂)および全国回国開帳の際、前立一光三尊像とともに移動してあるいたものである。
注①衣文(えもん)・・・彫像にあらわされた衣のひだ
注②螺髪(らほつ)・・・仏の髪で巻貝のような形をしているもの。その形や大きさは時代によって特色がある。
注③髪際(はつさい)・・・仏像の額の髪の生え際。髪際の描くカーブによって制作年代を推定できる場合がある。
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