きゅうながのけんしはんがっこうきょうしかん
旧長野県師範学校教師館
- 指定区分
- 県宝
- 地区
- 芋井
- 所在
- 長野市大字上ヶ屋麓原
- 年代
- 明治8(1875)
- 指定等年月日
- 昭和46年12月20日
- 地図
-
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- 解説
- 明治八年十一月二十四日に落成した長野県師範学校の教師館(管理棟)である。
長野市長門町竪石(のち昭和二年から五十四年まで県立図書館があった地)に建てられ、師範学校が明治十六年に松本に移ってからは、上水内中学校・長野中学校などとして使用されたこともあった。師範学校は同十九年に長野へ帰ったが、別に校舎を建てたので、この建物はもとの場所にそのままになっていた。
昭和四年、県立図書館が建てられたため、本館は取り壊され、この建物は敷地の西北隅に移されて種々雑多な用に使われていた。その後、老朽建築として撤去されるところを、由緒(ゆいしょ)ある建物のなくなるのを惜しんだ長野県教育史編纂(へんさん)主任中村一雄らの尽力で北野建設が譲り受け、昭和四十六年に飯綱高原の現在地へ移築された。
本館などとともに尾野川清吉(東京筋違万世橋)を棟梁(とうりょう)として建設されたもので、長野県保管文書の中に師範学校建設について多くの文書が残っている。
壁は漆喰塗(①しっくいぬり)で、洋風小屋組を持つ二階建て擬洋風の簡素な建物であるが、明治初期の洋風建築として貴重である。
また、明治初期の師範学校の建物で現在も残っているのは全国でこの一棟のみである。
注①漆喰塗(しっくいぬり)・・・塗料の一種で石灰(せっかい)に布海苔(ふのり)・粘土などをねり合わせたもの。
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