ろっかくどうせいつりどうろう
六角銅製釣燈籠
- 指定区分
- 市指定有形文化財
- 地区
- 長野
- 所在
- 長野市大字長野元善町
- 年代
- 1605年(慶長10年)
- 指定等年月日
- 昭和47年3月1日
- 地図
-
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- 解説
- 鍛銅製の釣灯籠(つりどうろう)で、平面六角の火袋と笠部・吊鐶(つりわ)からなる。
火袋は柱間を地長押(じなげし)・腰(こし)長押・飛(ひ)長押・頭(かしら)長押でつなぎ、接合部は鋲(びょう)留めとする。油壺(つぼ)は円形で、へし出しにしている。腰は鍛銅板張りとし、各面に格狭間(こうざま)をおき、その中に三個の打ち出し宝珠(ほうじゅ)を横並びに刻む。また腰長押上の各面は、中央にのぼり藤を、その周囲に枝葉を配した透(す)かし彫りである。
笠は六角で、上面を半球形に打ち出し、その周りに変形六葉の吹返しを鋲留めで付ける。笠の上部には宝珠をおき、丸い吊鐶(つりわ)を通して鎖でつる。
台の脚面と笠の吹返しには藤の枝葉を線刻しており、火袋の正面に片開きの扉をつる。
桃山時代の風により形態が優美で威風もあり、切り透かし文様や線刻文様は優れた技工を示している。
火袋の柱に「戸隠大明神大久保石見守長安 慶長十年十一月吉日」と陰刻され、笠部には右回りに「明治八年求之 玉照院信盛代」と追刻してあって、大久保長安が戸隠神社に寄進したものが明治の廃仏毀釈によって流出し、玉照院に入ったものであることが知られる。
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