もりたのじんじゃほんでん
守田迺神社本殿
- 指定区分
- 市指定有形文化財
- 地区
- 古牧
- 所在
- 長野市大字高田中村
- 年代
- 江戸時代初期
- 指定等年月日
- 昭和42年11月1日
- 地図
-
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- 解説
- もと善光寺本堂の北にあった年神堂で、祠宇(しう)は城山に移し、その社頭を北高田村中村の守田迺(もりたの)神社に譲渡したのがこの本殿である。
本社殿は覆屋(おおいや)の中に蔵されていて、外から拝観することはむずかしいが、三間社(①さんげんしゃ)流造(②ながれづくり)、朱塗り板葺きの社殿である。
本殿・向拝とも三間で、面取り角柱を立てて出三ッ斗をおき、柱間は袖(そで)切りの変化した若葉彫刻を入れた虹梁(こうりょう)でつなぎ、中央梁(はり)上に蟇股(③かえるまた)を、左右梁上に蓑束(④みのづか)をおく。
母屋は前面に縁を設け、柱は角柱で、地貫(じぬき)、縁(えん)長押(なげし)、飛貫(ひぬき)、内法(うちのり)長押(なげし)を通す。三間とも方立(ほうだて)、定規縁両開き板(いた)唐戸(からど)を付け、母屋と向拝を海老虹梁でつなぎ、半垂木とする。
純和様(わよう)建築で、覆屋に納めるため虹梁鼻を取り去ったほかは、よく保存されている。その様式から江戸時代初期は下らないが、あるいは桃山時代としてもおかしくない見事な建造物である。
注①三間社(さんげんしゃ)・・ここでは正面の柱間が三つある社殿。
注②流造(ながれづくり)・・神社本殿の一形式で、切妻造り、前の方の屋根が後ろよりも長く伸びて、前の階隠(向拝)まで一連となる。
注③蟇股(かえるまた)・・・・構造的(屋根や天井を支える)または装飾用に用いられる建築部材。蛙(蟇)が股を広げたような形からこの名がある。
注④蓑束(みのづか)・・・・束(つか)は短い柱をいう。蓑束は束の上部に装飾彫刻があるもの。
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