おしけじゅうたくしゅおく(きゅうこうぜんいんきゃくでん)・どぞう
越志家住宅主屋(旧廣善院客殿)・土蔵
- 指定区分
- 国登録有形文化財
- 地区
- 戸隠
- 所在
- 長野市戸隠
- 年代
- 江戸時代後期 明治時代中期
- 指定等年月日
- 平成26年12月19日
- 解説
- 越志家住宅は戸隠宝光社の参道沿いに位置する。神仏分離以前は宿坊を営んでおり、院号を廣善(こうぜん)院といった。現在は越志(おし)旅館という旅館を営んでいる。敷地は斜面を整地してつくられており、北西の一番高くなっている場所に、茅葺き屋根の主屋がある。主屋と接続して宿泊棟があり、その東には土蔵がある。越志家住宅の主屋と土蔵は、修験の霊場として栄えた戸隠におけるかつての宿坊の姿やそこでの暮らしぶりをはじめ、戸隠の歴史的景観をよく伝えている。
越志家住宅主屋(旧廣善院客殿)は、江戸時代後期に建てられたもので、宿坊「廣善院」の客殿(きゃくでん)であり、寄棟造茅葺の建物である。庫裏(くり)と客殿からなる二棟型の宿坊を原形にもち、増改築を経ているものの、建築当初の姿をよく残している。また、神仏分離をふまえて祭壇が仏式から神式のものへと変化するなど、江戸時代から明治時代にかけての宿坊の変容過程や戸隠信仰の様相を伝えている。
越志家住宅土蔵は、明治時代中期に建てられ、昭和 40(1965)頃に移築(曳家(ひきや))されたものの、大きな改築は行われておらず、建築当初の姿をよくのこしている。もとは一階に食料を、二階に家財を収め、土蔵が食料や家財道具の保管場所として、古くから越志家住宅の生活と密接に関わってきており、戸隠での暮らしぶりを伝えている。
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