指定文化財詳細

こうりんじきょうぞう・しょうろう・さんもん

光林寺経蔵・鐘楼・山門

指定区分
国登録有形文化財 
地区
篠ノ井 
所在
長野市篠ノ井小松原 
年代
慶応元年 天保元年 文政9年 
指定等年月日
令和元年12月5日

 

解説
 光林寺は、篠ノ井小松原に位置する寺院である。川中島合戦の時に武田信玄が同寺に陣を敷いたと伝わり、境内には、本堂のほか、経蔵、開山堂、地蔵堂、鐘楼、山門が立ち並ぶ。春になると、境内の枝垂彼岸桜が咲き、見事な景観をつくりだしている。国登録有形文化財の建物は、経蔵・鐘楼・山門の3棟である。
・光林寺経蔵:境内地の東南に立ち、慶応(1865)建立、間口4間・奥行4間の土蔵造で、内部には八角形の輪蔵がある。二枚の棟札から建築年代が確認でき、経蔵は慶応元年(1865)、輪蔵は明治13年(1880)に造られたことが記載されている。外壁は、平成の修理で、本来の漆喰仕上げの大壁とし、建立当初の外壁に復元した。輪蔵は、八角輪蔵、庇付きで、欄間には、彩色された彫刻がなされ、庇天井にも絵模様が残る。
・光林寺鐘楼:入母屋造、瓦葺き屋根で、天保元年(1830)の再建。弘化4年(1847)の善光寺地震で破損した部分を嘉永2年(1849)に修繕して現在に至る。力強い彫刻で飾り、高台の境内のシンボルとなる鐘楼である。
・光林寺山門:参道の階段を上がりきった本堂正面に建つ。瓦葺きの薬医門で、文政9年(1826)に再建された。冠木の上に絡み合う龍彫刻を彫るなど、彫刻の彫りは丁寧で力強く、造形の規範になっているものとして、貴重である。