- 解説
- 長野市入山字岩戸にある葛山落合神社は、古くは、熊野権現と称したが、寛政年間には葛山落合神社に改称したとされる。
葛山落合神社拝殿は、境内の南斜面の社叢に立地、石階段を登りきった場所にある。入母屋造の拝殿とその奥に繋がる祝詞殿(幣殿)が撞木の形で取り付く一体構造の建物である。背後に、本殿が位置する。
拝殿の建築年代は、18世紀と推測され、最初の改修は寛政8年(1796)に行われたことが棟札から確認できる。拝殿の長押には八又金物が付けられ、上部の虹梁には龍の彫刻、正面と両側面の蟇股内には十二支の優れた彫刻がみられる。
神社の歴史を見ると、真田家の祈願所として松代藩と深い繋がりがあるとされ、拝殿には、松代藩六代目藩主真田幸弘の「願主眞田右京太夫幸弘」と記載された貴重な棟札が残っている。
葛山落合神社拝殿は、神社境内にある重要文化財の本殿や県宝の諏訪社拝殿とともに建造物群として存在し、近世の社寺建築を伝える建物として貴重である。
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