もくぞうやくしにょらいざぞう
木造薬師如来坐像
- 指定区分
- 重要文化財
- 地区
- 若穂
- 所在
- 長野市若穂保科
- 年代
- 藤原時代中期か
- 指定等年月日
- 大正12年8月4日
- 地図
-
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- 解説
- 清水寺の古仏像群のひとつで、奈良県から移されたものである。
一木造りで像高84.5㎝。薬師如来坐像一般の姿をしており、左手をひざの上におき、手のひらに薬壺(やくこ)をのせる形をとり、右手はひじを曲げて手のひらを前方に向け五指を伸ばし、結跏趺坐(けっかふざ)する(座禅の座り方)。
造像法は同寺の千手観音坐像と同じく古式で、背面から後頭部におよぶ内刳(ぐ)りを施し、背板をあてている。
また、その作風も千手観音坐像と似通う点が多く、衣文(えもん)の彫り口が粗いこと、ひざ前の翻波式(ほんぱしき)衣文のたたみ方や裳(も)先を厚めに小さく三角形にするところなどは全く同じである。
この像は頭部と肉髻(にっけい)部の区別がはっきりとせず、横から見ると髪部が額を覆って特異な形をしている。全体がずんぐりして綿帽子をかぶったようで異様である。
年代はやはり千手観音坐像と同じく、藤原時代中期ごろのものと思われる。
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