こもりづかこふん
籠塚古墳
- 指定区分
- 市指定記念物
- 地区
- 浅川
- 所在
- 長野市浅川福岡
- 年代
- 6世紀(古墳時代後期)
- 指定等年月日
- 昭和53年3月25日
- 地図
-
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- 解説
- 籠塚古墳は山のふもとの斜面を利用して築かれている円墳で、径22m、高さ6mである。
葺石(①ふきいし)や埴輪の樹立は見られないが、墳丘のすそ部には、未調査ながら空堀状の周溝(②しゅうこう)や前庭部があったと推察されている。
内部主体は南に開口する横穴式石室で、羽子板状のプランをとり、玄室(③げんしつ)と羨道(④せんどう)との間には閾石(しきみいし)(区切り)が横たわっている。玄室の規模は奥壁幅2.75m、長さ4.54m、現在の高さ2.12mで羨道部は幅1.65m、現在の長さは1.97mである。側面の壁は比較的大きな割石を四段に築き、奥の壁も鏡石を中心に数度にわたって積み上げている。天井石は四枚で、うち一枚は羨道上を覆っている。
立地や規模、横穴式石室の構造などから、浅川扇状地に臨む長野市北部山麓の古墳群中盟主的位置を占める古墳で、古墳後期の典型的姿相をもつものとして早くから注目されている。
注①葺石(ふきいし)・・・・古墳の外部表面に葺かれた石。
注②周溝(しゅうこう)・・・古墳の周囲に掘られた堀。
注③玄室(げんしつ)・・・・主室ともいう。横穴式石室の奥の室で遺体を安置する場所である。
注④羨道(せんどう)・・・・石室の入り口から玄室にいたる通路。正しくはえんどう。