たかいほじんじゃのしゃあま(やっこまき)
高井穂神社の赤熊(奴巻)
- 指定区分
- 市指定無形民俗文化財
- 地区
- 若穂
- 所在
- 長野市若穂保科高井穂神社元締宅
- 年代
- ?(江戸中期?)
- 指定等年月日
- 平成13年8月15日
- 地図
-
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- 解説
- 江戸中期から伝えられてきた赤熊(①しゃあま)を中心とする道中行列で、由来は坂上田村麻呂の送迎行列や江戸赤坂八幡の祭礼に踊ったという赤坂奴を、水利権争いの裁許が下るまで江戸に滞在していた保科の名主たちが覚え、持ち帰ったと伝えられているが、諏訪神社御柱祭の騎馬行列と赤坂の奴踊が一緒になったものとも言われている。
大麻を長い竹竿の先につけ、その動かし方受け渡しを中心とする道中行列で、遷宮等の大祭、御柱祭の年、近隣神社の大祭時に行われる。
須坂市の霧原大元神社に類似の祭事があるが、この保科の赤熊は前赤熊2本、一本赤熊、後赤熊2本の計5本でこの赤熊の名をとって「赤熊」と総称する。
道中行列の奴踊といわれる中身は、元締、村役、高張(めじるし)、先徒士、先箱、打物(なぎなた)、先赤熊、一本赤熊、立笠台笠(ぽっくり)、後赤熊、殿様、槍持、茜鉄砲、後徒士、高張(おさえ)の総勢60余名、役者が40余名で行う。
このうち芸をするのが先箱、各赤熊、立笠台笠(ぽっくり)で、総仕上げ、一本落としの仕様がある。
赤熊は2人一組の赤熊を空中に投げて相手に送り、繰り返す所作を行い、仕様の1つ「一本落とし」は神社拝殿前と元締宅庭などで挨拶披露、「総上げ」は、道中の広い場所で五者一斉に行う(赤熊五本)。
この地区だけに伝承されている特殊祭事で、この地区の諏訪神社信仰や水不足訴訟などの生活基盤を窺(うかが)わせるものとして、極めて貴重である。
注①赤熊(しゃあま)・・本来は白熊(はぐま)、中国のヤクの毛を払子(ほっす)やカツラに用い、赤く染めて赤熊という。高井穂神社では麻を長い竹竿先につけたものをいう。
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