学芸員のちょこっと一言 ながの文化財ブログ

 令和6年4月1日からの機構改革により、長野市埋蔵文化財センターは教育委員会事務局から観光文化部へと移管となりました。

 移管に伴い、旧来の文化財保護法に基づく埋蔵文化財関係の手続きに関する要綱が廃止となり、令和6年4月1日付で新たな要綱が施行されることとなりました。

 埋蔵文化財関係の手続きに関する様式についても新要綱に併せて変更となりますので、市内で新たな土木工事等をご計画の方は新様式を使用していただくようにお願いいたします。

 新要綱・新様式は令和6年4月1日から長野市のホームページで確認することができます。

 

 

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令和6年2月27日に遺跡地図の更新を行いました。変更箇所は以下のとおりです。

 

・新しい遺跡の登録 3件

・遺跡の修正・変更 3件

 

長野市の遺跡は、長野市行政地図情報で確認することが出来ます。

                

 

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令和5年11月10日(金曜)、長野市立東条小学校3学年からのご依頼により、東条屋地遺跡周辺の泉など「東条の宝物」を見て歩く校外学習に講師派遣を行いました。


東条の7泉が所在する同地籍は、豊かな水とホタルの里として知られ、東条小学校は校内にホタル養殖水路を整備し、長年、子ども達が地域のみなさんと一緒に保護活動を行っています。校外学習では、3年生のみなさんが、皆神山を水源とする屋地地籍の古藻井の泉、松井の泉を訪ね,きれいで豊富な湧水を体感し、この水が昔から水田や生活用水として利用されてきたことを確認しました。


また、湧水周辺の屋地・皆神台一帯は屋地遺跡として周知されていますが、長野市埋蔵文化財センターでも発掘調査を実施し、弥生時代から平安時代に至る集落跡がみつかっています。講師の紹介で、松井の泉周辺が大昔から人々が生活しやすい土地であったことを知り、豊かな湧水に東条の宝物を感じた子ども達でした。


▼松井の泉で説明を受ける子ども達

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長野市教育委員会は11月8日(水曜)、これまで直径32mの円墳と考えられていた篠ノ井塩崎の将軍山古墳が全長約80mの前方後円墳と判明したことを発表しました。前方後円墳を「発見」したのは、市内在住の男性と上田市在住の男性のお二人です。国土地理院が公開するインターネット地図「陰影起伏図」で鍵穴形の地形を見つけたお二人から2021年10月と2022年10月にそれぞれご連絡を頂き、長野市埋蔵文化財センターがその後調査を進めて前方後円墳と確認しました。


長野盆地南域の山上には、県内第1位の大きさがある森将軍塚古墳(千曲市、全長99m)をはじめとする7基の前方後円墳が千曲川をはさんで対峙しています。ここに新たに加わった将軍山古墳は、同3位の倉科将軍塚古墳(千曲市、全長82m)に匹敵する大きさがあり、かなりの有力者の墓と考えられます。

 

未調査の古墳であるため詳しいことはわかりませんが、長野盆地の歴史を考えるうえでとても重要な発見であり、今後の研究に期待がもたれます。

 

【古墳の見学を希望される方へお願い】
・古墳がある場所は大部分が民有地です。道や古墳以外には立ち入らないようにしてください。
・木の伐採、土の掘削、ゴミのポイ捨て、火気の使用はお控えください。

 

▼陰影起伏図で見る将軍山古墳

 

▼千曲川堤防から見る将軍山古墳

 

▼後円部から見た前方部

 

▼長野盆地南域の前方後円墳

 

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6月20日(月曜)、国立歴史民俗博物館の藤尾慎一郎教授による塩崎遺跡群出土人骨の調査が行われました。


塩崎遺跡群の1985年の発掘調査では、長野盆地で稲作が始まって間もない弥生時代中期前葉(約2,300年前)の複数の木棺墓から、20体以上の人骨が見つかっています。1997年に発表された茂原信生 京都大学教授(当時)らの調査では、渡来系弥生時代人の形質的特徴を持つことが指摘され、副葬されたたくさんの土器とともに、弥生文化の当地への波及を考えるうえで重要な考古資料となっています。


今回の調査では、人骨からサンプルを採取し、DNAの解析や炭素14年代の測定を行う予定とのことです。本格的な調査はこれからですが、どんな結果がでるのか今から楽しみです。


またこの日は、設楽博已 東京大学名誉教授が一緒においでになり、東町遺跡出土絵画土器などの資料調査も行われました。設楽先生にはかねてより絵画土器について指導を受けていましたが、実見する機会は今回が初めてであり、改めて有益なご助言を頂くことができました。

 

▼藤尾先生の調査のようす

机の上に並べた人骨を藤尾先生が写真撮影しています


▼1985年の発掘調査で見つかった木棺墓(左から4号・21号・5号)

地面に掘られた細長い墓穴が三つ並び、その中に人骨や土器があります


▼設楽先生の調査のようす

机の上に置かれた絵画土器を観察しながら設楽先生がメモをとっています
 

 

 

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令和4年3月8日に長野市の遺跡地図が更新されました。

 

E-044 篠ノ井佃遺跡(篠ノ井布施高田)

F-042 代官町窯跡(松代町代官町)

L-015 財又遺跡(鬼無里字才又東)

 

以上の3遺跡が新しく登録されました。

 

長野市内の遺跡は、長野市ホームページから

長野市行政地図情報 ⇒ 規制 ⇒ 遺跡地図(埋蔵文化財)で確認することができます。

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3月14日(日曜)、「中野市立博物館 令和2年度ふるさとレポート発表会」(主催:中野市立博物館・中野市教育委員会)で、長野市東町遺跡出土絵画土器についての講演をさせていただきました。

 

会場となった中野市立博物館には、全国的に有名な柳沢遺跡出土の銅鐸・銅戈とともに、同じく柳沢遺跡から出土した絵画土器が展示されています。栗林式土器の壺に2頭のシカを描いたもので、長野県で初めて確認された絵画土器です。今回の講演内容に合わせ、中野市立博物館様のお取り計らいにより、当市から持参した東町遺跡の絵画土器と柳沢遺跡の絵画土器を並べて展示する機会を設けていただきました。

 

東町遺跡の「戈を持つ鳥装の人物」と柳沢遺跡の「2頭のシカ」の揃い踏みは初めてのこと。関係者にとっても、聴講者の皆様にとっても、貴重な展示となりました。

    
▼東町遺跡出土絵画土器(左)と柳沢遺跡出土絵画土器(右)

大きな展示台の上に二つの絵画土器が並べられています

 

▼講演会の様子

聴講者の前で講師がスライドを使って講演する様子
 

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 埋文センターの事務室の入口ドアが新しくなりました!

 

 大きな窓がありますので、事務室の中が見通せるようになりました。入口ドアが変わったことで雰囲気も明るくなり、皆さまに入ってきていただきやすくなったのではないでしょうか。

 

 埋蔵文化財センターの事務室には多くのお客様がいらっしゃいます。住宅の新築や建替えなどを検討されている市民の皆様、宅地造成などを計画している事業者様、ほかにも埋蔵文化財の保護に関する手続きについてご相談にお越しいただいています。

 

 事務室へは、博物館の受付で埋蔵文化財センターへの用向きをお申し出いただき、特別展示室の奥の階段で2階に上がっていただきます。

 月曜などの博物館の休館日は、博物館入口が施錠されており中に入ることができませんが、直接ご連絡(☎284-0004)いただきましたら、すぐに開錠いたします。

 

 埋蔵文化財に関する手続きや届出等については、長野市のホームページに掲載しておりますので、ご確認ください。

 

https://www.city.nagano.nagano.jp/site/kyouiku/44409.html

 

 

▼施工前

これまでの入口ドア。黒の開き戸です。

 

▼施工後

施工後の入口ドア。クリーム色のガラス開き戸で中が見えやすくなっています。

 

 

 

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 9月15日(火曜)に長野市埋蔵文化財センターにNBS長野放送「ふれ愛ながの」の取材が入りました。

 前半は、現在発掘調査を行っている浅川扇状地遺跡群のことについてお話ししました。現時点の調査では、古墳時代中期~後期と考えられる竪穴住居が5軒以上見つかっています。

 

▼NBS長野放送の戸田山貴美アナウンサーと当センター研究員

左側に戸田山貴美アナウンサー、右側に取材を受けている研究員

 

▼取材中の様子

発掘現場について説明している様子

 

 後半は整理棟にて、長野市埋蔵文化財センターの業務についてお話させていただきました。整理棟では、発掘現場から出土した遺物の整理作業をしています。

 

▼整理棟で当センター所長が取材を受けました!

左側に戸田山貴美アナウンサー、右側に所長が映っている様子

 

▼取材中の様子

土器の前で話をする戸田山貴美アナウンサー

 

放送は10月17日(土曜)10:45から11:15の予定です。皆さま、ぜひご覧ください!

 

 

 

 

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令和元年8月10日(土曜日)、古代遺跡徳間博物館で開催された勾玉作り教室に、当センターから3名のスタッフを派遣しました。

当日は、勾玉作り初チャレンジの方から経験者の方まで、約30名にお集まりいただきました。勾玉についてのミニ講座の後、早速勾玉作り開始です!

 

▼棒ヤスリと紙ヤスリを使って石を削ります

机の上で、4人の参加者が棒ヤスリを使って石を削っている様子。

 

▼わからないところや削りにくいところはスタッフのアドバイスも参考に!

センターのスタッフ1名が参加者に石の削り方のアドバイスを行っている様子。

 

▼最後は水の中で石を磨いて、つるつるにします

5名の参加者がバケツに入った水の中で勾玉を磨いている様子。

 

▼マーカーで色を付けて完成です!

机の上に勾玉が5個並んでいる様子。中央の玉は魚の形をしています。

 

▼会場の様子

4人から5人掛けの机が約8台並び、参加者がグループごとに席についている様子。

 

Cの字形の勾玉だけでなく、魚形やお花の形など、色々な形の勾玉が出来上がりました。

ご参加くださった皆さん、徳間博物館の皆さん、ありがとうございました!

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