学芸員のちょこっと一言 ながの文化財ブログ

大室古墳館では、現在、企画展示を行っています。


今年度は「最後の合掌形石室の副葬品」と題して、大室谷支群の241号墳と北谷支群の356号墳の出土品を展示しました。この2基の古墳はともに六世紀前半に築造された、大室古墳群内で最も新しい合掌形石室の古墳です。
併せて、発掘調査を継続している大室谷支群176号墳の出土品も展示しました。
この機会に、ぜひとも、大室谷支群と北谷支群の合掌形石室から出土した副葬品を見比べてみてください。

 

1 企画展示名

「最後の合掌形石室の副葬品」

 

2 展示期間

平成28年10月23日(日)から平成28年11月30日(水)まで

 

3 展示遺物

大室241号墳出土馬具
 ・剣菱形杏葉(けんびしがたぎょうよう)
 ・環状雲珠(かんじょううず)
 ・鞍金具(くらかなぐ)
大室356号墳出土遺物
 ・直刀(ちょくとう)
 ・鉄鏃(てつぞく)
 ・須恵器 はそう
大室176号墳
 ・土師器(はじき)
 ・円筒埴輪(えんとうはにわ)
 ・壺形埴輪(つぼがたはにわ)

 

4 入場料

無料

 

大室古墳館内の企画展示(全体)
▲企画展示のようす
大室古墳館内の企画展示(241号墳・356号墳)
▲大室241号墳(左)、356号墳(右)
大室古墳館内の企画展示(176号墳)
▲大室176号墳

 

 

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10月23日(日)、史跡大室古墳群において「大室古墳群まつり」が開催されました。

 

大室古墳群まつりは、地域の貴重な文化財である大室古墳群により多くの人に親しんでもらおうと地元大室区の実行委員会が主催しており、今年で3回目を迎えました。長野市埋蔵文化財センターでは、古墳見学会や火おこし体験、まが玉つくりなどで運営のお手伝いをしています。当日は肌寒い一日となりましたが、これまででもっとも多い600人以上が来場し、秋の大室古墳群でのひと時を楽しみました。

 

大釜火入れ式に参加した小学生の集合写真 今年の大釜火入れ式は、寺尾小学校1年生と松代町内6小学校の5・6年生の代表者が参加しました。
古墳の前で学芸員の説明を聞く来場者 見学会のようす。昨年と同じく、エントランスゾーン班・ムジナゴーロ班・霞城班の3つに分かれて古墳や山城を見学しました。
火おこし体験のようす。小さな子供から大人までたくさんの人が古代の火おこしにチャレンジしました。
ふるまわれた古墳カレーに行列をつくる来場者 いまや古墳群まつり一番の名物となった「古墳カレー」。昼時にはカレーを求める長蛇の列ができました。

 

 

大室古墳館では「最後の合掌形石室の副葬品」と題し、大室古墳群でもっとも新しい合掌形石室をもつ356号墳と241号墳の出土品を展示しました。また、今年発掘調査を行った176号墳の出土品もあわせて展示しました。

 

大室古墳館の中で学芸員の展示解説を聞く来場者 

展示解説の様子。展示品の特徴を学芸員が詳しく解説しました。

 

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