遺跡・地点詳細

なかごえいせき

中越遺跡

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遺跡群
浅川扇状地遺跡群 
遺跡番号
A-502 
種別
集落跡 
時代
弥生・古墳・奈良・平安・中世 
地区
吉田 
所在
中越 
調査年度
2015
2016 
報告書
中越遺跡
浅川扇状地遺跡群 中越遺跡(2)・徳間番場遺跡(2)
参考資料
発掘された長野2015
長野の歴史を掘る 2016
地図

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解説
 浅川扇状地の扇端部に立地する遺跡です。JR貨物北長野駅の近くに位置し、かつては「北長野貨物駅遺跡(国鉄貨物基地遺跡)」などと呼ばれました。中越遺跡としては、平成27年(2015)に宅地造成事業に伴う調査、平成28年(2016)にマンション建設工事に伴う調査が行われています。また、北陸新幹線の建設に伴い平成5年~平成7年(1993~1995)に長野県埋蔵文化財センターが実施した浅川扇状地遺跡群の調査の一部も本遺跡内に含まれます。これらの調査から、 中越遺跡は弥生時代中期から中世にかけて断続的に営まれた集落遺跡であることがわかりました。
 弥生時代中期の住居跡は2軒で、他の時期に比べて少数です。比較的小規模な集落だったと思われますが、このうちの1軒からは当時貴重品だったヒスイ製の半玦状勾玉が出土しました。
 続く弥生時代後期には13軒の住居跡が見つかっており、集落規模は遺跡存続期間中でもっとも拡大しています。長野県北部の弥生時代後期土器編年の基準資料として知られる「北長野貨物駅遺跡(国鉄貨物基地遺跡)」の箱清水式土器は、本遺跡内の畑地から国鉄施設の建設前に採集されたものです。
 古墳時代後期以降になると継続的な集落の営みが認められます。平安時代の遺物中には一般的な集落では使用しない円面硯や双耳杯などの土器がみられ、古代の官衙に関連した遺構が近隣に存在する可能性を示しています。