学芸員のちょこっと一言 ながの文化財ブログ

2015/4/30 10:00文化財めぐり「木造金剛力士立像」

文化財めぐり 「木造金剛力士立像」

県宝(昭和37年指定)
所在地/信更町三水(長勝寺)


この金剛力士立像(こんごうりきしりゅうぞう)は、鎌倉時代後期のものとされ、ヒノキの一木造りです。偉大な力が宿るとされる金剛杵(こんごうしょ)を持ち、二体で寺の門の入口を守ることから、仁王とも呼ばれます。

向かって右側の阿形(あぎょう)の像高が194.5センチメートル、左側の吽形(うんぎょう)が197.2センチメートルと金剛力士像としては比較的小型ですが、玉眼ではなく、彫眼であることから力強さが感じられます。重厚な作風であり、衣文(えもん)も簡素で、複雑でないことがかえって剛健な趣きを醸し出しています。

長野県の金剛力士像を代表する作品の一つであり、地元では「三水の仁王さん」として親しまれています。

木造金剛力士立像(左:吽形像 右:阿形像
木造金剛力士立像(左:吽形像 右:阿形像)


※ 文化財めぐりは『広報ながの』にも毎号掲載されています。



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お問い合わせ  長野市教育委員会文化財課 TEL 026-224-7013
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