学芸員のちょこっと一言 ながの文化財ブログ

 宅地造成工事に伴い5月11日から始まりました、中越遺跡(長野市中越2丁目)の発掘調査が大詰めを迎えています。

  

 

▼ 中越遺跡発掘調査のようす

 

 

 弥生時代後期から平安時代にかけての集落遺跡で、竪穴住居跡3軒(弥生後期1、古墳後期2)のほか、土坑2基、溝跡や畝状遺構、自然地形の落ち込み等を確認しました。

 

 特に自然地形の落ち込みに堆積した弥生時代後期の遺物包含層からは大量の箱清水式土器、いわゆる「赤い土器」が出土しました。

 また、古墳時代後期の竪穴住居跡からは、甕と甑(こしき)と高杯、そして石皿がまとまって出土しました。

 

 

▼ 甕と甑と高杯と石皿

 

 

 6月17日には、ラジコンヘリコプターを使用して上空から写真撮影を行いました。ラジコンヘリにはカメラの他にビデオカメラも搭載されており、上空からの映像をその場で確認しながら無線でシャッターを押しました。

 

 発掘現場は閑静な住宅地であり、近くには今春開業したばかりの北陸新幹線も通っていることから、ラジコンヘリの運行には細心の注意が必要になります。測量業者を通じてベテランの専門家に操縦をお願いし、安全に撮影を行うことができました。

 

 

▼ラジコンヘリの準備

 

▼ テイクオフ

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舞鶴山中腹の白鳥神社に登ってみよう!


日 時: 7月4日(土)9:30~12:00
 
集 合: 青垣公園(長野市松代町西条)
 
対 象: 小学生以上
 
参加費: 200円(資料代・保険料別途)
 
申 込: 必要 
      7月1日(水)までに電話で真田宝物館(278-2801)へ
      先着20人
 
その他: 雨天の場合は中止します


 
お問合せは真田宝物館(TEL 026-278-2801)まで。


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企画展示「真田家の祈り―白鳥神社と開善寺―」

2015年6月27日(土)~2015年9月7日(月)
 
真田家の守護神を祀る白鳥神社と、祈願寺である開善寺の至宝をご紹介します。
 

●ギャラリートーク
 時間:6月27日(土)・7月1日(水)
     いずれも10時から  
 場所:真田宝物館 第4展示室
 
●体験コーナー
 
「スタンプを押してしおりをつくろう!」
 家紋や紋章スタンプを押して、オリジナルの
 しおりをつくってみよう。
 場所:真田宝物館 第4展示室

「色々威胴丸具足」白鳥神社蔵
「色々威胴丸具足」白鳥神社蔵

 
 
※ギャラリートーク・体験コーナーいずれも無料ですが、真田宝物館の入館料がかかります。

 

お問合せは真田宝物館(TEL 026-278-2801)まで。


     

 

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4月3日から発掘調査を行っていた桐原要害(高野氏館跡)の調査が6月2日に終わりました。中世の井戸や柱穴が見つかり、カワラケ(土器の小皿)や山茶碗・輸入された青磁碗などが出土しました。このほか古墳時代前半にお墓に供えられたと考えられる土器やガラス小玉なども出土しています。また古墳時代後半と平安時代の竪穴住居跡も見つかりました。近隣の発掘調査でも同時期の住居が多く見られるため、桐原一帯に集落が広がっていたと思われます。

 

発掘調査の様子

   

 

▲土器をクリーニング中
いい写真が撮れるといいですね!
▲青いガラス小玉が出土した土坑
   
▲平安時代の竪穴住居のカマド
土器がたくさんあって掘るのは大変です。
 ▲平安時代の竪穴住居跡

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文化財めぐり 「萩野城跡」

市指定史跡(平成5年指定)
所在地/七二会・中条


萩野城跡は、七二会の知足院(ちそくいん)と中条の臥雲(がうん)との中間に位置する、山頂一帯にある山城です。山頂は、標高1,176メートルの西嶺と、標高1,184メートルの東嶺の二つに分かれています。西嶺の山頂を本郭(ほんくるわ)とし、その西側には広い二の郭があります。一方、東嶺は、脇郭になっています。

築城年代は明らかではありませんが、1559(永禄2)年に書かれた「臥雲院縁起(がうんいんえんぎ)」には「萩野城櫓岑(はぎのじょうやぐらみね)」の記載があり、山城の構造が単純であることから、戦国期の山城に先行して造られたものと推測できます。

このような高所にある山城は県内でも珍しく、中世の山城を知る上で貴重な史跡です。

萩野城跡 本郭
萩野城跡 本郭

※ 文化財めぐりは『広報ながの』にも毎号掲載されています。


【文化財めぐりをされる方へ】
・ハチやクマなどに十分に注意してください。
・車で近くまで行かれる場合には、陣場平西の地蔵峠の駐車場が利用できます。
・萩野城跡を含む陣場平周辺はトレッキングコースが整備されています。詳細はコチラからご確認ください。

文化財の位置やより詳しい情報はコチラをご覧ください。 >>> 詳細ページ

お問い合わせ  長野市教育委員会文化財課 TEL 026-224-7013
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 5月13日(水)、信州大学教育学部附属長野小学校に行ってきました。

 6年1組の社会科の郷土の歴史に関する授業のお手伝いとして、小学校の近くにある水内坐一元神社遺跡や小島境遺跡の発掘調査のようすをお話し、実際に出土したホンモノの土器や石器、木製農具なども手にとって質感を味わっていただきました。児童の皆さんは事前に質問を考えてくれたようで、回答に困ってしまうような良い質問がたくさん出てきました。

  

▼ 水内坐一元神社遺跡のお話

 

▼ 弥生時代の土器は意外に重たかった!

 

 

 

 授業後には校庭に出て、火おこしを体験していただきました。最初はなかなか火が着かず皆さん苦労していたようですが、次第にコツをつかみ最後にはすべてのグループが成功していました。起きた火でマシュマロを焼いたり、ウィンナーやベーコンまで持参した児童もいて、ちょっとしたアウトドア気分も味わうことができとても楽しかったです。

 

▼ 校庭での火おこし

 

▼ なかなか火が着かない

 

▼ 本格的なバーベキュー?

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 平成27年5月10日(日)は、地附山トレッキングイベントでの古墳の現地解説に職員を派遣しました。当日の朝はちょっと肌寒かったのですが、集合場所である地附山防災メモリアル公園には、地元の小学生からご年配の方まで約390名の皆さんが集まりました。

 

▼ 地附山公園に集合した参加者の皆さん

 

 現地解説は、地附山前方後円墳と上池ノ平6号墳の2箇所で行いました。ナゾの多い古墳群ですが、質問もたくさんいただきまして、身近な山の上にある古墳について興味を持ってくださった方が多くてとても嬉しかったです。

 

▼ 上池ノ平6号墳での解説のようす

 

 

 古墳以外にも、見学ポイントや眺望箇所でトレッキングコース愛護会のスタッフさん方による説明があり、また終了後にはスタッフの皆さんが用意してくれた豚汁もとても美味しかったです。

 イベントに参加していただいた皆様、ご準備いただいた地元やトレッキングコース愛護会の皆様、ありがとうございました。 

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平成27年5月22日(金曜日)は、寺町商家を臨時休館いたします。

ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承ください。

なお、寺町商家についての詳細は、下記ホームページをご確認ください。

寺町商家ホームページ(別サイトへ接続します)

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文化財めぐり 「木造金剛力士立像」

県宝(昭和37年指定)
所在地/信更町三水(長勝寺)


この金剛力士立像(こんごうりきしりゅうぞう)は、鎌倉時代後期のものとされ、ヒノキの一木造りです。偉大な力が宿るとされる金剛杵(こんごうしょ)を持ち、二体で寺の門の入口を守ることから、仁王とも呼ばれます。

向かって右側の阿形(あぎょう)の像高が194.5センチメートル、左側の吽形(うんぎょう)が197.2センチメートルと金剛力士像としては比較的小型ですが、玉眼ではなく、彫眼であることから力強さが感じられます。重厚な作風であり、衣文(えもん)も簡素で、複雑でないことがかえって剛健な趣きを醸し出しています。

長野県の金剛力士像を代表する作品の一つであり、地元では「三水の仁王さん」として親しまれています。

木造金剛力士立像(左:吽形像 右:阿形像
木造金剛力士立像(左:吽形像 右:阿形像)


※ 文化財めぐりは『広報ながの』にも毎号掲載されています。



【文化財めぐりをされる方へ】

文化財の位置やより詳しい情報はコチラをご覧ください。 >>> 詳細ページ

お問い合わせ  長野市教育委員会文化財課 TEL 026-224-7013
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長野市篠ノ井塩崎で行われている塩崎遺跡群の発掘調査現場を見学させていただきました。

 

この現場は、国道18号線の坂城更埴線バイパス改築工事に先立って財団法人長野県埋蔵文化財センターが実施しているものです。

 

作業中のお忙しいなか発掘調査を指揮しておられる調査研究員の方から詳しくご説明いただき、遺構の概要や調査の方法など多くのことを勉強させていただきました。

 

塩崎遺跡群のみなさん、ありがとうございました。

 

 

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