学芸員のちょこっと一言 ながの文化財ブログ

 7月20日(金)に、かがやきひろば湯福で、「考古学からみた長野の歴史」第4回講座を行いました。今回は「黒曜石で矢じりをつくってみよう!」というテーマで、参加者全員で矢じり作りを体験しました。

 最初に矢じりの歴史や石の割り方などの講義を聴き、いよいよ実際に矢じりを作ります。市販の矢じり作りキットを使いましたが、それぞれに違う形の石が入っていて、どのような矢じりを作ろうかとても悩みます。作りたい形が決まったら、専用の道具を使って石を割っていきますが、コツをつかむまでは難しく、みなさん苦労していました。2時間はあっという間に過ぎ、参加者26名の方々は思い思いの矢じりを完成させ、木の棒に装着しました。講座では矢を飛ばしませんでしたが、みなさんの矢がうまく飛んだか気になります。キットには石が二つ入っていたので、ご自宅でもう一度挑戦するという方もいらっしゃいました。原始人のように矢じり作りの名人が誕生するかも?

原始人の矢の使い方を説明する様子

原始人の矢の使い方を解説する

矢じりを作るための石の割り方を実演する様子

実際に石を割る方法を実演しています

参加者が石を割って矢じりを作る様子

矢じりの周りを細かく整えるように割る仕上げの段階です

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 平成29年度に保存処理が終了した武富佐古墳と町内古墳から出土した鉄製品と、その他の出土品が信州新町にもどりました。

 

 7月から信州新町公民館で、武富佐古墳出土の鏃と臼玉、町内古墳出土の大刀と剣を展示しています。

 鏃と大刀・剣は、平成29年度の速報展で展示を行いましたが、武富佐古墳出土の臼玉は初めてとなります。

 

 いずれも貴重な出土品で、これからは公民館で常設展示をしていただけることになりました。

 ぜひ、ご覧ください。

 

▼展示の様子

公民館に入って右側に展示ケースが3台あります。このうちの一番入り口側のケースに展示をしている様子

 

展示ケースを正面からみたところ。一番下の段に大刀と剣、その上の段に鏃と臼玉を展示している様子

 

▼武富佐古墳出土の臼玉

臼玉は643個をつなげた状態で展示している様子

 

 

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平成30年5月14日から始まった上ヶ屋遺跡の発掘調査が、7月12日に終了しました。

今回の調査では、スクレイパー(掻器)とみられる石器や黒曜石の縦長剥片など、旧石器時代の遺物が見つかりました。また、縄文時代の土坑や溝、土器片も検出されました。

調査地がバードラインに面していたこともあり、近くにお住まいの方や観光のお客様など多くの方が足を止められ、発掘調査の様子をご見学されました!

 

▼調査地遠景(写真奥が飯縄山、手前に写っているところが調査地です)

奥に飯縄山が、手前にバードラインと調査地が写っています。

 

▼作業風景

10人程の作業員が、小さいスコップを使って土を掘っています。

 

▼縄文時代の土坑(完掘状況)

楕円形の穴が1つ写っています。向かって右側の底部が一か所深く掘られています。

 

▼石器出土状況

下半分が土に埋まった状態の灰色の石器が1点写っています。長方形に近い形をしています。

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 6月26日(火)に養護施設旭寮移転新築並び共生型デイサービスやよいの新築落成式 特別展示「新諏訪町遺跡 -善光寺平を望む集落を掘る!-」と題し、平成27年度と28年度にこの施設の建設工事に伴う発掘調査で見つかった、弥生時代~古墳時代の遺物や写真パネル等の展示および展示解説を行ってきました。

 この施設の「やよいの」という名前の由来は、弥生時代の遺跡が見つかったことによるそうで、大変興味を持っていただくことができました。また地元の皆様や施設で働く多くの方々に出土した遺物などをご覧いただくよい機会になりました。

 

▼展示の様子

コの字に並んだテーブルの上に弥生時代~古墳時代の遺物や現場で撮った写真パネルが展示してある様子。

 

職員が見学者2人に石剣の解説をしている写真

 

職員が見学者3人に古墳時代の土器の説明をしている写真

 

職員が見学者2人に弥生土器の解説をしている写真

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 6月16日に、柳原公民館にて行われた、住民自治協議会設立10周年記念年間講座「煌めく柳原の古代」の第2回目の講演会を担当しました。

 「発掘調査からみた柳原の歴史」と題して、長野市埋蔵文化財センターで調査を行った遺跡から、弥生時代から古墳時代を中心とした柳原の歴史について解説をしました。また水内坐一元神社遺跡と中俣遺跡出土の土器や石器・木製品を実際にみていただきました。

 地元の遺跡にふれ、興味を持っていただく良い機会となりました。

 

▼講演会の様子

スライドと遺物を見ながら説明を聞く参加者

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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かがやきひろば湯福で、「考古学からみた長野の歴史 ~考古学で何がわかるか~」の第3回目として6月15日に講座「長野盆地で米作りが始まった頃」と題し、稲作文化が日本に伝わり、長野にやってきた頃の遺跡である新諏訪町遺跡の紹介や、その後千曲川沿いの巨大な集落として栄えた松原遺跡の紹介などを行いました。受講生の皆さんにはとても熱心に聞いていただきました。

 

・講座の様子

職員がスライドの解説をして、それを見ている受講生の方々の様子

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 飯綱高原の大谷地湿原の近くにある上ケ屋遺跡で発掘調査が始まりました。

 この遺跡は旧石器時代の遺跡として知られていて、過去の発掘調査で800点以上の石器が出土しています。今回の調査地は過去の調査地点の南西に当たる場所で、集礫遺構などの発見が期待されます。

 また、5月15日には、大谷地湿原に視察に来られていた加藤市長も参加され、作業員さんと一緒に発掘調査を行いました。

 これから、6月末くらいまで発掘を予定しています。

 

▼加藤市長が発掘に参加!!

加藤市長が発掘している様子

 

▼発掘調査の様子

作業員さんが並んで土を削っている様子

 

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5月2日(水曜日)、SBC信越放送のテレビ番組「ずくだせテレビ」の取材がありました。

取材内容は、長野市栗田にある栗田城跡の発掘調査で見つかった出土品の紹介です。

今回収録した番組は、SBC信越放送「ずくだせテレビ」で放送予定です。

放送日は、5月9日(水曜日)の午後1時55分から3時48分です。「テレビ・噂の調査隊」のコーナーで放送されます。

 

取材の様子です。遺物を手に取りながらセンター職員がインタビュアーに説明をしています。

取材の様子

 

取材の様子の写真です。展示ケースの前で4人の人が説明をしたりカメラで撮影したりしています。

博物館内の展示室での取材の様子

 

調査で見つかった遺物を、当センター研究員から紹介させていただきました。ぜひ、ご覧ください!

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大室古墳群では4月中旬になるとイチリンソウがあちこちで花開きます。

 

イチリンソウはキンポウゲ科の多年草で、木陰の草むらに直径4~5センチの白い花を咲かせます。大室古墳群では、古墳館から235号墳へ向かう橋の近くやムジナゴーロ周遊路周辺に群生しており、5月上旬まで可憐な姿を楽しむことができます。イチリンソウの群生地は長野市内で珍しいそうで、毎年4月末には戸隠地質化石博物館の植物観察会が開かれています(平成30年度は4月28日を予定)。

 

四季折々に咲く花は大室古墳群の魅力のひとつです。「歴史はちょっと苦手…」という方もぜひ足を運んでみてください!

 

235号墳近くのイチリンソウ群生地

イチリンソウが草むらの中に群生しています

 

50輪以上のイチリンソウが密生しています

 

一輪のイチリンソウです

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 4月21日、長野県立歴史館で行われた遺跡報告会に出席しました。3月17日から開催されている「長野県の遺跡発掘2018」展の関連行事でした。タイトルは「長野県北部の弥生文化を考える」で、主に弥生時代の農耕についてのパネルディスカッションでした。当センターは、弥生時代の穀物が出土した長野遺跡群県町遺跡についてお話ししました。

 長野県立歴史館での展示は6月3日までとなっています。長野市の弥生時代の遺跡から出土した石包丁や漆塗りの櫛・コメなど貴重な資料が展示されています。ぜひご覧ください。

歴史観職員がスライドを見ながら説明をしている様子。

報告会の様子

 

当センター職員がスライドを見ながら長野市県町遺跡の説明をしている様子。

県町遺跡について報告

 

当センター職員が展示室の県町遺跡出土品の前で解説をしている様子。

報告会の後展示室で解説

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